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モスクワ観光-ちょっと足を延ばしてみよう「アブラムツェヴォ」 

ロシアン・アールヌーヴォーの縁の地 ~アブラムツェヴォ
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モスクワから北東約60キロのところにあるアブラムツェヴォ。

池や森、そして平原に囲まれた美しい大自然の中に、50ヘクタールほどの敷地があります。

作品創作のインスピレーションが思わず浮かんできそうな、美しい敷地
作品創作のインスピレーションが思わず浮かんできそうな、美しい敷地

ここは、作家セルゲイ・アクサーコフの領地で、19世紀半ばにはイワン・トゥルゲーネフやニコライ・ゴーゴリなどの集った「プチ文学村」でした。当時ここで彼らは、西欧の影響を受けた文学を拒否し、ロシア(スラヴ)独自のスタイルを追求するために、議論を戦わせたのです。

アクサーコフの死後、19世紀後半に飛躍的に発展した鉄道で財を成したサヴァ・マモントフがこの領地を買い取り、画家、俳優、音楽家など当時活躍しているアーティストを呼び寄せるようになります。
この地を訪れたのは、画家のイリヤ・レーピン、ヴァシーリー・ポレーノフ、ミハイル・ヴルーベリ、ヴァレンチン・セローフ、コンスタンチン・コロヴィン、イサーク・レヴィタン、ミハイル・ネステロフ、ヴィクトル・ヴァスネツォフ、歌手のシャリャーピンや女優のエルモーロヴァなど。

マモントフは、アトリエや舞台をつくり、彼らアーティストたちの活動を全面的にバックアップ。そのおかげで、この地は、特に美術史において後に「アブラムツェヴォ派(サークル)」と呼ばれる流派が生まれるほど、活発な創作活動が繰り広げられました。

アブラムツェヴォ派は、ロシアの伝統的な民芸品や建築スタイルをアレンジし、そして古くから伝えられる伝説や童話をモチーフとして、絵画から家具、建物などを創作しました。

入り口のお洒落な看板
入り口のプレートもお洒落

美術史では20世紀初頭の原色を使った派手な色彩・フォームを特色とする「ロシア・アヴァンギャルド」が有名ですが、アブラムツェヴォ派の作品は淡い色、やわらかなフォーム、そしてノスタルジックな雰囲気と少し渋めの美しさを併せもっています。

このようなところから、アブラムツェヴォ派は「ロシアン・アールヌーヴォー」とも呼ばれるようになりました。

約100年を経た現在、彼らの様々な試みの軌跡を、ここアブラムツェヴォで辿ることができます。

敷地内の屋敷は、何度か再建されていますが、1階建ての典型的なロシアの木造建築です。各部屋には、アクサーコフの書斎や一家のリビングがあり、その調度品ひとつひとつが非常に凝ったつくりのものが多く、非常に見ごたえがあります。またアクサーコフ一家や当時ここに集ったアーティストたちの写真、そして彼らの作品も展示してあります。
屋敷の外観
建物は再建されたが、
当時の芸術家たちの創造力に溢れた空気は未だに残る



庭を散歩しながら見ることのできる、いくつかの作品を紹介しましょう。

テレモーク(小さな家)では、ふくろうの彫刻が施されているドア、ランプ、かわいい机や椅子が部屋に設えられ、ポレーノフの童話や御伽噺の挿絵が飾られています。まるで、ファンタジーの世界に迷いこんだかのようです。
「ファンタジーの家」 テレモーク
「ファンタジーの家」 テレモーク

ヴァスネツォフのデザインによる、鳥の足がついた小屋。ロシア民話でおなじみの魔女、バーバ・ヤガーが住むと言われています。
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バーバ・ヤガーが住むと言われている鳥足の小屋


ヴァスネツォフとポレーノフのデザインによる教会
ヴァスネツォフとポレーノフのデザインによる教会

ヴィクトル・ハルトマン建築の工房。ここにはヴルーべりの陶器がたくさん展示されています。外には、ヴルーベリのデザインによる陶器のベンチもあります。
ヴルーべリの製作した陶器のベンチ
ヴルーべリの製作した陶器のベンチ

アクサーコフが建てたキッチン。ここでは、ロシアの農民の家事用品が展示されていますロシアの農民の家事用品が展示されているキッチン
農民の家事用品が展示されているキッチン

敷地内のお土産屋、敷地のすぐ外にある露店では、アブラムツェヴォゆかりのもの以外にも現代のアーティストの作品などが売られており、思わぬ「掘り出しもの」を見つけることもできるかもしれません。
売店では掘り出し物に出会うかも?
売店では掘り出し物に出会うかも?

ここは、ただ歩いているだけでも、絵を描きたくなったり、詩を口ずさみたくなるようなすばらしい場所。

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ロシア美術に関心のある方に、「アブラムツェヴォ」はお勧めのスポットです。セルギエフ・ポサードを訪れた後に寄ってみると、より充実した日程になります。

現在、渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで開催されている「国立トレチャコフ美術館展 忘れえぬロシア」で、トレチャコフ美術館に関心を持たれた方も多いかと思います。

この展覧会は1850年代から1900年代にかけてのロシア絵画にスポット当てており、肖像画からロシアの壮大な自然を描いた風景画までを鑑賞することができます。
これらの作品の中には、レーピン、ポレーノフ、セローフ、レヴィタンなどアブラムツェヴォで創作活動を行っていた画家の作品もありますので、これから展覧会に行かれる方はぜひ注目して鑑賞してみてください。

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コメント

懐かしきアブラムツェボ

1970年のたしか6月、現代ロシア語社主催の研修会で約2週間滞在しました。
横浜竹下桟橋から「ハバロフスク」号に乗船、最終目的地がカトマンズの、シルクロードを目指す若者がたくさんいました。
ナホトカからハバロフスクまでシベリア鉄道で移動、その後イルクーツクに飛びバイカル湖を見学、空路モスクワに行き、たしかおんぼろバスに揺られてアブラムツェボに着きました。
ドイツ、アメリカ、スエーデン、フィンランド人等とロシア語を学びながらアコーディオンに合わせて踊った夜が忘れられません。
アブラムツェボのお別れ会で謳ったロシアのポエム「ムニェー・グルースナー・ムノーガ・ハローシェバ」、そして「ヤー・ラスカジュー・チビェー、ムノーガ・ハローシェバ」で始まるアブラムツェボ民謡は、還暦を過ぎた今も、山道の散歩中、いつのまにに謳っています。

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